看護師の役割と仕事内容を理解しよう
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今、日本は大変深刻な看護師不足に悩まされているのですが、厚生労働省をはじめとした国の関係機関や各県の保健所なども現状を見過ごして良いとは思っていません。こうした状況を改善するために一度介護や結婚、出産などの理由で退職した看護師の復職支援を行うために看護師等の人材確保促進法という法律を2014年に制定、2015年の10月から法律に基づいた制度の運用を開始しています。なおその支援制度や支援内容の概要なのですが、各都道府県に退職した看護師の情報を収集し、その元看護師たちが復職を希望した際に各種支援を行うナースセンターを設けることになったのです。
実は現在、看護師の人数自体は10年前に比べて30万人ほど増加しており、人材の層は厚くなっているのです。しかしこのままいけば2025年頃には後期高齢者が爆発的に増加することは間違いなく、そうした状況に備えるためにはまだまだ看護師の人数が足りません。そのためこのような法整備は大変重要な動きと言えるでしょう。
具体的なナースセンターの役割についてですが、まずが先ほども触れました通り退職した看護師の情報収集になります。そのために病院に対しては退職した看護師の情報をナースセンターに提供する努力義務が設けられており、また看護師本人からの申請も重要視して活用しています。そうして収集した情報をリスト化し、定期的なコンタクトを行うことで医療の世界へ復帰する際の足がかりにしてもらおうということをしています。
また看護師が復職を考えた際の支援にも力を入れており、例えば本格的に就職活動を開始し求職者となる前の段階からキャリア面談の機会を設けたり、医療や最新の看護動向に関する研修などを開催したりしています。看護師の仕事は資格職であるため、一度資格を取ってしまえば基本的には職に困ることはありません。しかし医療の世界や看護の世界は日進月歩のスピードで進化しており、看護の際の技術やルールなどは常に更新されているのです。病院に勤務している看護師であれば職場内で定期的にそうした情報は入ってきますし、研修参加などの機会も設けられているので問題ありません。しかし、退職をしてしまった看護師はそうした情報に接する機会がこれまでなかったのです。もちろんそうだとしても求人はありますので、病院に勤めてそこで研修なりなんなりでキャッチアップは可能なのですが、やはり仕事を探し出すタイミングではそのことが不安やネックになってしまうのは仕方ないと言えるでしょう。そのため、求職前のタイミングで面談や研修などの機会があるのはありがたいのです。
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